教えてイオリ先生! みんなの相談室
カラートリートメントと白髪染めを併用しても問題ありませんか?
髪をなるべく傷めたくないので、普段はカラートリートメントを使っていますが、襟足部分などは上手に染められていないところがあるので3ヶ月に一度くらい美容室で白髪染めをしてもらっています。
併用するのは問題ありませんか?
ユメコマチさん 43歳
イオリ先生、今回もヘアカラートリートメントに関するご質問です。 白髪染めとの併用が良いかどうか、ということですが。 |
うーん、結構問題になっているのよね、この点は。 実は、ヘアカラートリートメントを使用している人が美容室で白髪染めをすると、人によっては髪が緑色になってしまうことが確認されているのよ。 |
えっ? 緑ですか!? はっきり緑と分かるくらいですか? |
人によって違うの。光に当たるとわかる程度の人もいれば、誰が見ても緑色になってしまう人もいるわ。 しかも、美容室でやってもらった時には大丈夫だったのに、翌朝から段々緑色になってきてしまったという人もいるの。 でも、同じヘアカラートリートメントを使用して美容院で白髪染めをしても何でもない人もいるから、絶対的に相性が悪いとも言い切れないのよね。 |
人によってなったりならなかったりということは、原因は特定できていないってことですか? |
そうなのよ、美容師によって、あるいはヘアカラートリートメントメーカーによって意見はまちまちで、「これ」と特定できていないの。 一応考えられる原因を挙げると、 |
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これに加え、染料同士の相性ではなくて、酸化染料そのものの特性が原因だという説もあるの。 染料というのは青・赤・黄の三原色を組み合わせて色を作り出すんだけれど、この3色の定着力が違うのね。赤色素が一番落ちやすいため、残った青と黄で緑になるという説があるのよ。 ただ、これに関しては他の美容師がブログで「赤は染まりにくいけれど、奥に浸透するので一番髪に残りやすい」と書いているから、酸化染料の種類によって差があるのかもしれないわね。 |
色々あるんですね。 ただ、どの原因も起こるとは限らないから、特定できないということなんですね。 髪質や髪の状態が関わっていることはないんでしょうか。 |
多分、あるはずよ。 実際、ヘアカラートリートメントと白髪染めを併用している人はとても多いんだけど、髪が緑になる人ばかりだったらとっくに大問題になっているでしょ? どんな大手・有名メーカーだとしても、クレームがあまりに多ければ隠しきれないはずよ。 |
そうですよね。 すると、どんな髪質や状態だと緑色になりやすいんでしょう? |
染料同士の化学反応の場合を考えてみましょう。 白髪染めでもカラートリートメントでも、染まりやすい人と染まりにくい人がいるでしょう? これは、染めるテクニックも大きいけれど、それ以上に髪の傷み具合によるの。 髪が傷んでキューティクルのうろこが開いていると、当然染料はキューティクルの奥にあるコルテックスという部分に浸透しやすくなるから、よく染まるの。 で、酸化染料同士が結合して分子が大きくなると、キューティクルの隙間から出られなくなるから、酸化染料が長く髪に留まっているのね。 そこにヘアカラートリートメントの染料がプラスされることで、化学反応が起きやすくなる可能性はあるわ。 ファッションカラーやブリーチ、パーマなどの繰り返しで髪のダメージが大きいと、キューティクル自体がなくなってしまうから、どんな染料でもすぐに抜けてしまって、逆に問題は起きにくいかもしれないけれどね。 |
出典:http://www.nukege119.com/Column/kyuuthikuru_hikaku.htm
これはアメリカで研修をした美容師が話していたんだけれど、アメリカ人女性の髪はパーマやカラーにとても時間がかかり、しかもあまり持たないんだそうよ。 その理由が、日本人に比べてキューティクルの層が厚くて、液剤が浸透しにくいからなんですって。 だから、頻繁にパーマやカラーリングをしても傷みにくいらしいの。 上の写真は日本人のだけれど、健康なキューティクルはしっかりうろこが閉じているから、染料が入り込みにくそうでしょ? |
本当ですね、全然キューティクルの状態が違いますね。 |
とはいえ、現在のところ髪の色が変わってしまう原因は特定されていないから、あまり併用はしないほうが安心ね。 変色するのが髪質によるものだとしても、髪質や状態は一生同じという訳ではないでしょう?だから、質問者さんも突然髪が緑になってしまう可能性があるの。 |
各メーカーさんは何か対応をしているんですか? 少数とはいえ髪が緑になったということは、その人達から問い合わせがいっているはずですよね。 |
公式ページを見ると、ヘアカラートリートメント使用後2~3週間間を置いてから白髪染めをするように、と書いてあることが多いわね。 心配だったら、ヘアカラートリートメントのメーカーに問い合わせてみるといいわ。 そうそう、美容室で染める直前に話したら、その場で白髪染めを断られたという人もいるから、美容室にも事前に電話などで確認しておくと安心ね。 |
もし緑色に染まってしまったら、元に戻す方法はあるんでしょうか。 |
残念ながら、ないとされているの。 よほど強力に脱色して染め直すか、ヘアマニキュアでカバーするという手はあるんだけれど、技術のある美容師でないと髪がボロボロになるから、美容院選びは慎重にね。 |
白髪染めの回数を減らすというのはとても良い考えだと思うけれど、止めることができないのであれば、ヘアカラートリートメントではなくヘアマニキュアとの併用にしたほうが、染料の相性の問題は出てきていないから安心よ。 ただ、両方ともアレルギーを引き起こすとされているから、髪が緑になるより危険かもしれないわね。 |
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あのー、イオリ先生、相談させてもらってもいいですか? |
なによ、あらたまっちゃって。 言ってごらんなさい。 |
僕の母親はもうすぐ50歳になるんですが、最近、髪のボリュームが減ってきたり、コシやハリが無くなってきたりしてるみたいで、だいぶ悩んでいるようなんです。 なにか良いケア用品はありませんか? |
トリートメントやヘアパック、ドライヤーとかいろいろあるわよ。でも、その前に・・・ |
その前に・・・? |
多くの人が傷んだ髪を修復することに力を入れてるけど、 それって実はナンセンスなのよね。 |
え、あまり意味がないってことですか? |
そうね。傷んだ髪のケアは髪がそれ以上ダメージを受けるのを引き延ばしてくれるけど、あくまでも延命措置だけなので、受けたダメージは修復できないのよね。 |
だから「どうやってダメージを与えないか」を実践した方が、「傷めたあとの補修」よりだんぜん楽なの。 シアンのお母さん、白髪染めとかしてる? |
あ、はい。そういえば月に2~3回くらいかな。 泡タイプの白髪染めが常時ストックされています。 |
原因のひとつはそれのようね。 シアンも美容師の見習いならちゃんと勉強しておきなさいよ。 |
はい。。。 |
薬剤式の白髪染めは黒い髪も一度脱色してから着色するから、白髪だけじゃなくて健康な毛髪もダメージを受けることになるの。 |
えっ! 白髪を黒くするために、わざわざ黒い髪もいったん白くするってことですか? そんなことして髪は大丈夫なんでしょうか? |
大丈夫なわけないじゃない!僅か数パーセントの白髪を染めるために、健康な黒髪が色素を抜かれてから人工的な色を入れられるなんて、髪にとっては瀕死の重傷ものよ。 |
元気な髪からしたら、とんだ迷惑ですよね。。 |
そうね。さらにやっかいなのは、それだけの破壊力を持った薬剤が頭皮についてしまうことなのよね。 髪を育てている頭皮がダメージを受けてしまうとどうなると思う? |
えっと・・・、新しく生えてくる髪も弱ってしまう? |
そう。そのダメージの蓄積で、髪に充分な栄養が届けられないから足腰の弱い髪になってしまっている可能性はありそうね。
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でも、「白髪を染めるな」なんて言うと、落ち込むだろうなー・・・・ |
大丈夫。数年前から髪を染めずに「着色」するタイプの白髪染めが出てるのよ。このタイプは髪の表面にナノ化された色素をコーティングするだけだから髪や頭皮を傷めることなくカラーリングが出来るのよ。 |
スゴイ!進化してるんですね。でもそんな良いものだったらなぜみんなそっちを使わないんですか? |
ひとつデメリットがあるの。薬剤式と違って染まりにくいし色が落ちやすいのが難点なのよね。 でも最近ではそのデメリットも解消されていて色持ちが良く染まりやすい商品もたくさん出てきているわよ。 |
へー。それいいですね。髪や頭皮も傷めずに、楽に染められるなんて救世主のようですね。 |
そうね。でも色持ちなどはとても絶妙なバランスで成り立っているからメーカーの開発力によってバラツキがあるのよね。 |
イオリ先生のおすすめの商品はあるんですか? |
ありがとうございます!さっそく母にプレゼントしてみます! |
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