ココイルアラニンTEA の成分解説と安全性、役割

ヤシの脂肪酸（ココイル）とアミノ酸のフェニルアラニンとのアミドと、トリエタノールアミン（TEA）からできる陰イオン（アニオン）界面活性剤で、ラウロイルアラニンNaとも呼ばれています。
フェニルアラニンは大豆や牛乳、シルクなどに多く含まれるタンパク質成分で、髪のメラニン色素の原料となるので白髪の改善に効果があるといわれています。

ココイルアラニンTEAはアミノ酸系の洗浄成分の一つで、弱酸性なので肌や髪にpHが近く、刺激が少ないという特徴があります。
洗浄力はマイルドで、しっとり系の自然派シャンプーに配合されていますが、原価が高いためそれほど多くの製品には使用されていない高級素材です。
ヤシ油由来の洗浄剤の中でも「アラニン系」は「グルタミン酸系」よりは洗浄力・起泡力ともに高いので、あまりダメージがひどい髪には向きませんが、それ以外ならまとまりの良い柔らかな髪にしてくれます。
すすぎの際には簡単に洗い流せるので、髪への負担がさらに軽くなっています。

「ココイル」という名称はココナッツオイル（ヤシ油）を原料とする成分につけられるもので、しかもココイルアラニンTEAは製造過程で硫酸を使用していないため、安全性が高く低刺激だという特徴があります。
そのため高級アルコール系の合成シャンプーで髪や地肌を傷めた人に、お勧めできる成分です。
しかし界面活性剤の中では最も刺激が弱いタイプとはいえ、非常に肌が敏感な場合やココナッツアレルギーを持つ人には反応が出てしまうことがあります。

穏やかな洗浄力が特徴なので、乾燥肌の人やダメージヘアの人でも安心して使用できます。
また黒髪の原料となるフェニルアラニンが含まれているので、白髪染めシャンプーに配合すると白髪を染めながら改善する働きが期待できます。