ザクロエキスの成分解説と安全性、役割

漢字で柘榴または石榴と書くこの植物は、ミソハギ科の樹木です。
原産はトルコ地方や南ヨーロッパなど諸説ありますが、紀元前から果物をそのまま、あるいはドレッシングやシロップにして食べられてきました。
皮は漢方薬としても使われ、駆虫作用や下痢止め、口内炎治療のうがい薬などとして活用されたという記録があります。
また種子にはエストロゲン様の成分エストロンが含まれており、更年期障害予防効果が期待されています。

成分はビタミンB群・C、ナイアシン、カリウム、タンニン、アントシアニン、ポリフェノール、アミノ酸、クエン酸、エラグ酸などで、特にビタミンCが多いことから免疫力を高め、活性酸素を除去する働きがあるとされています。
また、動脈硬化や高血圧の予防にも効果があると考えられています。

数千年前から食べられてきた植物ですから、安全性は高いといえます。
しかし、果実や種子にアレルギー反応を起こしたというケースがありますので、果物アレルギーがある方は注意してください。

豊富なビタミンCはメラニン色素の活性を抑え、さらにエラグ酸の抗酸化作用で皮膚細胞の劣化を防ぐことから、美白化粧品に使われています。
またビタミンB群が豊富なので、皮膚の新陳代謝を促進する目的で基礎化粧品にも配合されます。
タンニンで収れん作用も期待できます。