ポリビニルアルコール の成分解説と安全性、役割

酢酸とアセチレンから作られたポリ酢酸ビニルを、酸またはアルカリで加水分解して作られる水溶性の重合体です。
医薬部外品原料・化粧品原料で、「ポバール」「PVA」「PVOH」と呼ばれることもあります。

合成ポリマーの一種で親水性が高く、通常溶けにくい温水に溶けるという特徴があり、ビニロンという合成繊維や液状のり、乳化剤、皮膜剤、分散安定剤などに使用されています。
また、医薬品添加剤として欧米でも認められており、点眼薬や点鼻薬、パップ剤の増粘剤や貼付剤に使用されている、安全性の高い成分です。

化粧品には高分子の乳化剤として配合され、安定性をよくします。
また、乾燥すると皮膜を作るのでマスカラやヘアスタイリング剤に使用され、セットを長時間キープします。

アレルギーや皮膚炎の報告も特になく、安全性は高いとされています。
肌への刺激もほとんどないとされていますが、合成ポリマーの一種なので敏感肌には負担になる可能性があります。

塗って乾燥すると薄い膜を形成するので、ピーリングタイプのパック剤やヘアスタイリング剤などに使用されます。
また、汗や脂に強いので、ファンデーションやパウダー、アイメイクなどメイクアップ商品に配合すると化粧崩れしにくくなります。
また、成分に粘度を持たせ乳化・分散する作用があるので、化粧品の成分をムラなく安定させます。