PEG-32 の成分解説と安全性、役割

PEG-とはポリエチレングリコールのことで、多価アルコールの一種の合成ポリマーです。
PEGには多くの種類があり、数字によって作用が違います。
PEG-30までは主に保水剤や溶剤として使用されますが、PEG-32以降は結合剤としての働きもあります。
これは色々な成分が偏らないよう全体に分散し、さらに粒子同士を結合させることで肌になじみやすくする作用のことで、粉状の製品を固形化するために使われます。
またPEG-32は保水効果も高く長時間水分を逃さないので、多くの化粧品に配合されています。

PEG-32は平均分子量が1540です。
皮膚に浸透する分子量は500未満までとされており、PEG-32は肌の奥まで浸透することはありません。
また水溶性なので水に溶けやすいという特徴があり、普通のクレンジング剤と水で洗い流すことができるため肌に残りにくく、比較的安全性は高いといえます。

しかししっかり洗い流さないと肌に吸着したままになり、汚れが張り付いたり毛穴を塞ぎやすくなったりして炎症を起こす可能性もありますので、必ずたっぷりの水で洗顔することが大切です。

製品にとろみをつけることで扱いやすくし、肌に吸着して高い保湿作用を発揮するので、化粧水、乳液、美容液などの基礎化粧品からファンデーションなどのメイクアップ商品まで幅広く配合されています。
また、髪に使用すると長時間まとまりをよくしうるおいのある状態を保つので、シャンプーやトリートメントにも使用されています。