ココイルアルギニンエチルPCAの成分解説と安全性、役割

トウモロコシやサトウキビから抽出された成分で、L-アルギニンとの縮合物をエステル化したもので、アミノ酸系カチオン（陽イオン）界面活性剤です。
DL-ピロリドンカルボン酸塩とも呼ばれています。

カチオン界面活性剤とは、溶液の中で親水基がプラスの静電気を帯びていることで、マイナスを帯びたものの表面に強く吸着するという特性があります。
そのため、繊維や髪に使用する柔軟剤やコンディショナー、トリートメントなどに使用されています。
カチオン界面活性剤には4級・3級・アミノ酸系があり、ココイルアルギニンエチルPCAは唯一のアミノ酸系です。
カチオン系の中では最も安全性が高く、しかも殺菌力や生分解性に優れています。

植物由来なので、「天然保存料」「植物性界面活性剤」などと表現されることがありますが、化学合成された成分です。
界面活性剤の中ではカチオン系が最も刺激性・毒性ともに強く、皮膚や髪に吸着してタンパク質を少しずつ破壊します。
カチオン系の中では一番安全性が高いとされていても、長期間使用することはお勧めできません。

抗菌作用があるので、ニキビケア製品に配合することでアクネ菌の繁殖を抑えてくれます。
また、シャンプーやスカルプケア製品にも利用され、抗菌作用で頭皮を清潔にする効果を狙っています。
肌に吸着する作用から水分や皮脂を逃がさず乾燥や肌荒れを予防し、静電気を防止し髪のまとまりをよくする作用もあります。