エルカ酸オクチルドデシル の成分解説と安全性、役割

ナタネ油から採れたエルカ酸と、ヤシ油やパーム核油など天然油脂に含まれる脂肪酸を原料にした2-オクチルデカノールを結合してできた成分で、EODと書かれることもあります。

エルカ酸はドコセン（ドコサエン）酸とも呼ばれる不飽和脂肪酸で、ホホバや菜種、カラシの種子に含まれています。
一時エルカ酸が心臓に悪いという説が出ていましたが医学的根拠はなく、多く摂取している地域とそうでない地域を比較しても、心臓疾患患者の数に差は出なかったことがわかっています。
主に化粧品や油彩画の結合剤、カラーフィルムなどに使用されています。

エルカ酸オクチルドデシルはアメリカでは「合成ホホバ油」と呼ばれており、広く利用されています。
ホホバオイルと同様低温でも固化せず、さらに分子の特殊な構造により油でありながら水分透過性を妨げません。
少量の配合で軽いタッチのテクスチャを作り肌をなめらかにするため、様々な化粧品に配合されています。

植物油を原料にしている成分なので、安全性は高いと考えられます。
医薬部外品の油性基剤としての使用も認められており、ベビーオイルにも配合されていることから、ほとんどの肌質の人に合うといえるでしょう。

安定性が高く、保湿作用があるのでスキンケア製品に使用されています。
また、べたつきが少なく伸びが良いので、化粧下地やファンデーションに使用すると、厚塗り感のないナチュラルなメイクを演出できます。
トリートメントに使用すると、まとまりがよく、しかも軽い感じを出すことができます。