塩酸2,4-ジアミノフェノキシエタノール の成分解説と安全性、役割

塩酸2,4-ジアミノフェノキシエタノールはヘアカラーの酸化染毛料の一種です。

染毛料には「直接染料」「調色剤（カプラー）」「染料中間体」があります。
直接染料はその成分の分子自体に色がついており、主に赤や黄色など鮮やかな色の染料で、ニトロパラフェニレンジアミン、パラニトロオルトフェニレンジアミンなどがそれに当たります。
染料中間体とはそのもの自体では発色せず、過酸化水素（ブリーチ剤）によって酸化されると発色するもので、パラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、オルトアミノフェノールなどがあります。

調色剤（カプラー）も同様にそのもの自体には色がなく、過酸化水素でも発色しませんが、染料中間体と結合することで中間体とは違う色味を出します。
塩酸2,4-ジアミノフェノキシエタノールはこの調色剤の一種で、一例として中間体のパラアミノフェノール単独の場合は赤系ですが、塩酸2,4-ジアミノフェノキシエタノールを混ぜることで青紫系の色を作ることができます。
美容室や市販の酸化染毛料には、直接染料に数種類の中間体や調色剤を配合してあります。
特に美容室では多くの種類を組み合わせ、配合量を調節して微妙な色合いを作り出しています。

酸化染料の一種であり、パラフェニレンジアミンや硫酸トルエン-2,5-ジアミンなどの「ジアミン系」ほどの刺激性はないものの、決して安全な成分ではありません。
この成分が配合されている場合、必ず刺激性の強い染料中間体も一緒に使用されますので、アレルギーを引き起こす危険性があります。

直接染料や染料中間体の色を変化させたり深みを持たせたりするために使用されます。
配合量によって、様々な色を作り出すことができます。