冬虫夏草エキス の成分解説と安全性、役割

冬虫夏草（とうちゅうかそう）はキノコの一種で、チベットやヒマラヤ地方に生息するオオコウモリ蛾の幼虫に寄生して育ちます。
蛾が孵化した際に冬虫夏草の菌がつき、蛾の幼虫の成長とともにその養分を吸い取って育ちます。
中国や韓国では、生薬や料理の材料として古くから使用されてきました。
強壮作用や疲労回復、精力増強、抗ガン作用などがあるといわれ、薬酒や健康食品によく配合されています。

冬虫夏草エキスは、蛾の幼虫とキノコをエタノールで抽出してできるエキスです。
成分にはアミノ酸、カルシウム、亜鉛、鉄などが含まれ、肌細胞を活性化させたり保湿したりする作用があるといわれています。

不老長寿の効果が謳われているほどですから、安全性は高いといえます。
しかし1キロで100万円前後と非常に高価な材料なので、冬虫夏草という名でも実際にはオオコオモリ蛾以外の昆虫に寄生したものや、昆虫に寄生せずに人工的に培養されたものが非常に多く出回っています。
そういったものにはあまり高い薬効は期待できないかもしれません。

アミノ酸やミネラルなど肌細胞に必要な栄養を含んでいることから、細胞活性作用が期待されて高級基礎化粧品に配合されています。
また、保湿作用で硬くなった頭皮に柔軟性を与え、毛母細胞に栄養を与えることで髪の健康に良いと考えられ、育毛シャンプーや育毛剤にも使用されています。