コカミドプロピルベタインの成分解説と安全性、役割

コカミドプロピルベタインは、ココナッツオイルを原料にした両面活性剤です。
「コカミド」とはココアミドの略称で、ココナッツオイルの脂肪酸にアミド基がついたという意味です。
「ベタイン」は甜菜やサトウダイコンに含まれるアミノ酸の一種です。
天然素材から作られているので石油系に比べると若干洗浄力は落ちますが、皮脂を取り過ぎないので肌や髪にやさしく、「石油系界面活性剤不使用」という自然派シャンプーなどに配合されていることが多い成分です。

両性界面活性剤とは、水に溶けた時に陰イオン（アニオン）界面活性剤と陽イオン（カチオン）界面活性剤両方の性質を持つもので、アルカリ性の部分では陰イオン、酸性の部分では陽イオンとして働きます。
両方の作用を持つ代わり作用は若干弱く、他の界面活性剤の補助、あるいは緩和剤として添加されていることが多いです。

ココナッツオイルや甜菜、サトウダイコンを使用していることから石油系ではない、との解釈をされがちですが、化学合成されてできたものに違いはありません。
天然の成分だけで界面活性剤を作るのは、レシチンやサポニンなどを除きほぼ不可能なのです。
また、コカミドプロピルベタインは作用が穏やかなので、他の界面活性剤が配合されていることがほとんどです。
これ自体は肌への刺激が弱く、敏感肌でなければあまり問題はありませんが、他の成分をしっかり確認しましょう。

ベビーシャンプーにも配合されている成分で、刺激が少ないので乾燥肌の人に向きます。
洗浄力が穏やかで保湿作用があるので、多くの洗顔料やボディケアに配合されています。
また、洗浄力を高めるために陰イオン（アニオン）系界面活性剤と併用されることで、泡立ちがよく洗浄力もあるシャンプーになります。