セトリモニウムクロリドの成分解説と安全性、役割

塩化セチルトリメチルアンモニウムとも呼ばれる、四級アンモニウム塩のカチオン（陽イオン）界面活性剤です。
カチオン界面活性剤の中では四級アンモニウム塩は最も作用が強く、多くのコンディショナーやトリートメントに配合されている成分です。

ダメージヘアのほとんどは髪のキューティクルが開いたり剥がれたりしており、中のコルテックスという成分の中に含まれる水分やタンパク質が逃げ出しています。
すると非常に乾燥しやすくなるため、静電気を帯びてしまいます。
セトリモニウムクロリドを始めとする、四級カチオン界面活性剤が配合されたものは帯電防止効果が強いので、髪に付着することで髪を落ち着かせることができます。

セトリモニウムクロリドは接触性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎を起こす危険性があるとされ、旧表示指定成分になっています。
医薬品には殺菌消毒薬として喉の炎症を抑えるためなどに使用されており、短期間の使用であれば問題はないとも考えられます。
しかし四級アンモニウム塩はカチオン界面活性剤の中でも刺激が強いことで知られていますので、できれば配合されていない製品を選びましょう。

ヘアカラートリートメントに配合されていることも多く、髪表面のコンディションを整えるためによく使用されます。
髪の静電気を抑えるのでほこりを寄せ付けず、柔らかい質感を出すこともできます。
しかし髪そのものの状態を良くする作用はありません。
また、クレンジング剤やパック・ピーリング剤にも肌の柔軟効果や質感向上のために配合されていますが、長時間の使用は皮膚に刺激となるため、使用時間は短めにしましょう。