「天然の植物を使って髪をカラーリング」といえば、すぐに思い浮かぶのが「ヘナ」です。
20年以上前から日本に入ってきていましたが、インドや伝承医学アーユルヴェーダに興味がある人以外にはほとんど知られていませんでした。
しかし最近は美容院でも扱うようになり、利用する人が増えています。
ヘナのどんなところが人気なのか、実際の染め方や使用感はどうなのか、どんな髪色になるのか…ヘナについて知っていただきたいことをご紹介します。
人気のカラートリートメント | 染まり | 持続 | コスパ | 詳細 |
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利尻ヘアカラー違和感のない自然な色味 | 4.9 | 4.0 | 4.4 | 詳 細 |
マイナチュレ人気女性用育毛剤ブランドによる渾身の製品 | 4.8 | 3.6 | 3.3 | 詳 細 |
ヘナとは
「ヘナ」または「ヘンナ」(Henna)は日本ではインドというイメージですが、ヨーロッパではイラン産が有名です。
どんな植物で、どのような使われ方をしているのでしょうか。
そもそも「ヘナ」ってどのような植物なの?ハーブの一種?
ヘナの原産はエジプト、インド、イランなどで、ミソハギ科の低木です。
「ヘナ」または「ヘンナ」(Henna)というと染毛料というイメージがありますが、紀元前5000年頃から宗教的儀式の際に模様を描くために使用され、薬や防腐剤としても使われて来たハーブの一種です。
インドの伝承医学アーユルヴェーダでは、万能薬として様々な処方に使用されています。
ニキビやおでき、炎症など皮膚病の予防と緩和、やけどや打撲傷の治療、防腐剤などに使われ、高い薬効があるハーブなのです。
また、ヒンドゥー教の神の一人ラクシュミー(吉祥天)が愛好したとされ、このラクシュミーが美・富・幸運・豊穣を司るとされることから、結婚式やお祭りなどでは多くの男女が専門家の元を訪れ、手や足に模様を描いてもらいます。
カラーリングに使用されるのは、葉の部分です。
葉にはローソンと呼ばれる赤オレンジ系の色素がたくさん含まれており、タンパク質にからみつくという性質があります。
そのため、皮膚や爪、髪などタンパク質でできたものに使用すると染まるのです。
白髪染めなどに使用されるヘナは、葉を乾燥させてから粉末状にしたものです。
それをお湯で溶いたものを髪の毛が見えなくなるくらいたっぷり塗り、希望の色になるまで30分~3時間程度放置してから洗い流します。
キューティクルの隙間から入り込み、中のコルテックスという部分に含まれるタンパク質にからみつき、白髪を赤茶~赤オレンジ色に染めるのです。
ヘナで白髪染めをするメリット
ヘナのファンは一定数おり、ほかの毛染めはもう使えないという人もいます。
ヘナにはどんなメリットがあるのでしょうか。
ヘナを使って白髪染めをするメリットは何?
・髪も頭皮も全く傷めない
一番のメリットは、髪や頭皮への刺激がなくダメージを与えないということです。
ヘナを使用するのは、2剤式の白髪染めやおしゃれ染めで髪と頭皮をボロボロにしてしまった人が多く、アレルギーを発症して二度と白髪染めを使用できなくなった人もいます。
「化学染料・染毛剤」「化学物質」に対して頭皮が反応しやすくなっていますし、精神的にも不安感が強くなっています。
そのため、天然100%のヘナはとても魅力なのです。
・トリートメント効果が高い
ヘナには髪のタンパク質を補修する働きがあるので、痩せた髪にハリやコシが戻ってきます。
ヘナは髪の毛のダメージ部分に入り込むのですが、それが馴染むまでにはゴワつき感があります。
しかし、徐々にダメージ部分がヘナで埋まり、修復されてくるとハリやコシ、ボリュームが出ますし、クセ毛を落ち着かせまとまり良くしてくれるなど、非常にヘアケア効果が高いのです。
また、皮脂に吸着する作用があるので、頭皮の皮脂汚れを毛穴から取り除いてくれます。
・自然な赤茶系で、違和感がない
2剤式白髪染めのようにしっかりとは染まりませんが、その分自然で、白髪が伸びてきてもあまり目立ちません。
また白髪が一か所にまとまっている場合はその部分が赤茶~赤オレンジ色になるので、オシャレな部分染めのようになります。
全体的に少しずつある場合、オレンジ系に染まった髪は細いハイライトのようで、とてもスタイリッシュです。
・色持ちが良い
最初の数回は色持ちが悪く、非常に色落ちしやすいのですが、数回染めているうちに定着し、洗髪しても色落ちしにくくなってきます。
髪質にもよりますが、1か月程度は色持ちします。
・自分の好みの色を作れる
ヘナ単独の場合は赤茶~赤オレンジ色ですが、そこに木藍(もくらん:インディゴ)を添加することでブラウン系にすることができます。
一度で髪色を好みの色にするのは難しいですが、インディゴの量を調整し数回使用することで、ライトブラウンにもダークブラウンにも染めることができるのです。
ヘナで白髪をカラーリングする前に知っておくべきこと
ヘナを一度はやってみたい、という人は多いですが、やってみて「こんなはずでは…」とがっかりする人も多いようです。
ここでは、ヘナ染めの特徴を詳しく解説します。
「ヘナ=天然成分=安全」?農薬や化学染料が配合されていることも
「ヘナ=天然成分=安全」とは限りません。
「天然」という言葉はとても安心感を与えますが、安全とは限りません。
ヘナは農薬や肥料を使用する必要がない無農薬栽培植物ですが、環境汚染が進んだ地域で生育したヘナからはカドミウムや水銀などの重金属が検出されています。
また、栽培に適さない土壌で育てたヘナの中には農薬を散布されたものもあるといいますし、雑草や家畜のフンが検出されたこともあります。
さらに、ヘナは紀元前から皮膚に模様を描くために使用されてきたとはいえ、アレルギーを絶対に起こさない訳ではありません。
また色を暗くするために配合するインディゴは、ジーンズに使用されていた安全性の高い染料ですが、やはりアレルゲンになる場合があります。
特にマメ科アレルギーがある場合は、使用すると反応が出てしまうことがあり、注意が必要です。
黒髪は染まらず、色の調整も非常に難しい
ヘナ単体の場合は赤茶~赤オレンジ色なので、黒髪部分に乗せても黒色のほうが勝ってしまい、光が当たった時にオレンジ色が少し浮いて見える程度です。
過酸化水素などのブリーチ剤を使用しない限り、白髪部分しか色が入ったことがわかりません。
また、白髪といっても真っ白に近い白から黄味がかっているものまで色々あります。
黄味がかっているほど染め上がりは明るくなってしまいます。
スタイリッシュではあるのですが、そう見せるためにはメイクや服など他の部分にも気を配ることが必要になります。
さらに、ヘナだけでは何度染めてもある一定以上の暗さにはならないため、普通はインディゴを配合しますが、インディゴの量によってかなり色が違ってきてしまいます。
その上ヘナもインディゴも天然のものですから、採取された時期や地域によって品質にかなりばらつきがあります。
古い葉や開花後の葉を粉末にしたものは染色力が劣りますから、前回と同じ量使用しても同じ髪色に染まるとは限らないのです。
また、ハーブ染めの特徴として、髪が若干緑っぽくなることがあります。
数日すれば緑色は消え落ち着きますが、白髪と多いと緑色がかなり目立つので、明日人と会う、などという時には染めないほうが良いでしょう。
ヘナの独特のハーブ臭が2~3日続く
ヘナは植物の葉ですから、どうしても独特の枯れ草系のニオイがあります。
日本にはない香りですし、日本は世界でも有数の「ニオイのない国」として知られていますから、ヘナのニオイに敏感になってしまいます。
また、使用者自体は段々慣れてくるのですが、回りの人にとっては異臭ですから、ヘナ染めをして2~3日は嫌がられてしまうかもしれません。
特に夏は体温と気温が上がりニオイが拡散しやすくなるので、使用する際は週末の夜を狙い、2日程度家にこもる、といった方法をおすすめします。
染め方が正しくても色落ちや色移りしやすい(特に使い始め)
ヘナの使い始めは髪になじみにくく、かなり色落ちします。
2~3時間放置した後でもあまり髪に色が入らないということは少なくありませんし、長時間すすいでも色水が出続けることが数回続きます。
また、インディゴと混ぜると、服の衿部分が青く染まってしまうこともあります。
これは髪質や状態によってかなり差があり、最初からほとんど色落ちしない人もいますし、ダメージがひどいと数回は色落ちを覚悟しなくてはいけません。
ダメージが小さいとその部分にヘナやインディゴがすっぽり入り込みますが、ダメージが大きいとせっかく入り込んでもすぐ抜けてしまい、色落ちしてしまうのです。
ダメージへアでもしっかり定着するようになると、ヘナを洗い流してもほとんど色水が出ないほどになりますが、それまでは黒っぽい服を着るなどの工夫が必要です。
時間や手間が掛かる(短時間で染まるヘナは化学染料入りかも)
ヘナによる染色は一種の草木染めですが、普通の草木染めのような媒染剤を使用しません。
媒染剤とは繊維に染料を固定させるための化合物で、主にアルミニウムや鉄などの金属が使われます。
しかしヘナ染めの場合はヘナのみなので染まりにくく、きれいに染めるためには1時間以上かかるのです。
また、ヘナにはグレードがあり、どこで生育したか、葉をいつ摘んだかによってかなり出来が違います。
日本に出回っているヘナの一部は等級の低いヘナで、しかも葉の部分のみでなく茎も使用されているため、なかなか染まらないことがあります。
さらに「ヘナ100%」と書かれていても、実際には酸化染毛剤やタール系色素などの化学染料を混ぜる、またはヘナに似た葉を粉末にして着色したものがあります。
こういった偽物のヘナはインド国内でも普通に流通しており、よほど知識のある人でなければ見分けがつきません。
また、美容院で「天然100%ヘナ使用」と宣伝していたとしても、塗布するまでの間に酸化染毛剤などを混ぜていることがないとは言い切れません。
ヘナ染めは1時間以上かかるのが普通ですから、30分程度で染まると言われたら、酸化染毛剤が配合されていると考えて良いでしょう。
それでも酸化染毛剤のみの2剤式白髪染めに比べればはるかに刺激は低いですし、微妙な色合いを出しやすくなるのでより好みの色が出やすくなるというメリットはあります。
しかし、かぶれやアレルギーを引き起こす可能性が高くなるので、注意が必要です。
そのほか、より深く染めるためにはヘナを常に湯煎する、暗めの色ほど長時間放置するなど手間がかかり、しかもメーカーによって使用方法が微妙に違います。
最初からヘナとインディゴを混ぜてあるものもあれば、分けて塗るタイプのものもあります。
慣れてしまえばそれほど気になりませんが、最初はかなり時間に余裕がある時に行なったほうが良いでしょう。
使い始めのうちは、髪のパサつきや軋みがある
ヘナにはトリートメント効果があり、髪のタンパク質にからみついて補修し、保水力でしっとりさせる作用があります。
しかし、ダメージヘアに使用するとパサつきや軋みがひどくなることがあります。
原因は各メーカーや美容院によって説明が違い、以下のことが挙げられています。
・髪の油分や水分を吸い取ってしまう性質があるため、パサつく
・ヘナには脂質が含まれているが、インディゴにはあまり含まれていないため、インディゴが多いほどきしむ
メーカーや美容院によって原因として挙げていることが違うのは、ヘナの品質に違いがあるのかもしれません。
原因が何にせよギシギシ、ゴワつきはダメージヘアほどひどく、直るまでに1週間~1か月かかります。
特に太い髪、硬い髪、ロングヘアほどパサついたり逆にべたついたりすることが多いようです。
これをできるだけ防ぐためには、ヘナをお湯で溶く時にオイルを少し混ぜるか、ヘナ染めする前にオイルで頭皮をマッサージすると良いでしょう。
インドでは髪にオイルを塗り、その上からヘナを塗るという染め方が主流です。
なお、油をつけることでヘナのカラーリング力が落ちることはありませんが、インディゴは染まりが悪くなります。
そのため、インディゴが多い場合はオイルなしで使用したほうが良いのですが、そうすると髪がゴワつきやすくなりますので、染めた後でしっかりヘアケアすることが必要です。
冬に使用すると冷える
ヘナは熱帯地方の植物なので、身体を冷やす作用があります。
そのため、夏は効果的ですが冬に使用すると頭がかなり冷えるため、頭痛や頭重感を感じることがあります。
美容室でパーマをかける人は気をつけて!
ヘナとパーマは相性が悪いという美容師もいれば、全く問題ないという美容師もいます。
パーマがかかりにくくなる原因に、使用したヘナの中に酸化染毛剤が混ざっており、その成分がパーマのかかり具合を悪くするというものがあります。
またヘナの老舗メーカー・ナイアードによると、ヘナには髪にコシを与えて強くする働きがあるため、ダメージヘアよりパーマがかかりにくくなるそうです。
ヘナは天然ものなので製品によって品質にばらつきが出ること、かつ天然100%以外のものも出回っています。
そのため、同じ美容院でヘナもパーマもやってもらう以外、パーマがどのような状態になるかはわかりません。
ナイアードでは、先にパーマをかけ、1週間~10日はヘナを使用しないことをすすめています。
注意!「香草カラー」「ボタニカルカラー」とヘナは違います
「香草カラー」や「ボタニカルカラー」と聞くと、ヘナを思い浮かべるかもしれません。
しかし、これらは全く違います。
ヘナの場合は、ヘナを染毛料として使用しますが、「香草カラー」「ボタニカルカラー」はカラー剤は酸化染毛剤で、トリートメント剤として「香草」を入れているのです。
配合されているのは髪に良いとされるハーブや植物生薬ですが、これらではダメージを減らす効果は期待できても、ヘナのように髪質を改善することはできません。
また、2剤式白髪染めではアルカリ剤、過酸化水素、酸化染毛剤が配合されていますが、香草カラーの場合過酸化水素、あるいはアルカリ剤と過酸化水素両方が含まれていません。
そのため、薬剤によるダメージは少なくなるものの、その分染まりも悪くなります。
しかもかぶれやアレルギーを引き起こす酸化染毛剤を使用していますから、肌が弱い女性にはおすすめできません。
染め方が簡単で安全な白髪染めを選ぶなら
メリットが多いヘナですが、同時にデメリットもたくさんあります。
特に時間がかかる点は、忙しい現代女性には困りものです。
最初の頃は時間をかけてもうまく染まらないことも多いので、特に仕事を持っている人にはちょっと不向きかもしれません。
ニオイが家族や職場の人たちに嫌がられる、という場合も多いようです。
安全で使い易いカラートリートメントがおすすめです
安全性という点ではアレルギーがない限りヘナは安全で、髪や頭皮を健康に導いてくれます。
しかし日常生活で簡単に使用できるかというと、ライフスタイルによって難しい場合もありますよね。
もっと手軽に染めたい人におすすめなのが、カラートリートメントです。
両者の差について、比較してみましょう。
①染毛料
カラートリートメントに使用される染毛料は主にHC染料と塩基性染料で、その安全性の高さからほとんどのカラートリートメントに使用されています。
化学染料の一種なので人によっては刺激になることがありますが、ヘナで植物アレルギーを起こす人もいますから、危険度は似たようなものです。
カラートリートメントには天然色素を配合しているものもあり、例えば利尻ヘアカラートリートメントならシコン、クチナシ、ウコン、アナトー、ルプルプはベニバナ、クチナシ、藍(インディゴ)を配合しているので、きれいな染め上がりと自然な色を両立しています。
②準備の手間
染めるまでの準備が楽なのは、カラートリートメントのほうです。
ヘナの場合、お湯を沸かしてヘナを練るという作業があり、硬さ調整に失敗すると塗布後垂れてきたり、硬すぎて洗い流す時に大変だったりします。
しかしカラートリートメントならすでにクリーム状になっており、よほど髪が濡れていない限り垂れてくることもありません。
③染める時間
カラートリートメントが乾いた髪なら30分、濡れた髪ならその半分程度で良いのに対し、ヘナの場合平均でも1時間、しっかり染めたい場合3時間程度かかるものもあります。
④染まり具合
ヘナが回数を重ねるごとに色が定着するのに比べると、HC染料や塩基性染料にはそれほどの定着率はありません。
しかしシャンプー後にトリートメントとして使用できるものを選べば、週1~2回、10~15分の使用で色をキープできます。
⑤色落ち・色持ち
色持ちに関しては、ヘナのほうが上です。
ヘナは最初の数回は非常に色落ちしやすく、色持ちも悪いですが、数回使用すると髪に色が定着してシャンプーしても色落ちしにくくなり、1か月程度色持ちします。
カラートリートメントの場合、やはり最初の数回はなかなか染まらない上、きれいに染まっても1週間程度で白髪が目立ってくるので、1週間に1~2回染めることが必要です。
⑥トリートメント効果
ヘナはそれ自体にトリートメント効果がありますが、髪になじむまでの数回はゴワついたりきしんだり、逆にべたついたりするのが普通です。
カラートリートメントの場合、別途トリートメント効果のある成分が配合されており、初回から指通りが良くなりまとまりやすくなるなど、効果が出やすいです。
カラートリートメントからヘナに変える人も、その逆の人もいます。
髪質や状態によって染まり具合は違いますし、ライフスタイルなどによって考え方は様々です。
できれば両方使用してみて、自分に合ったほうを選ぶと良いでしょう。
カラートリートメントは、髪や頭皮にやさしい染料を使いますが、この染料の粒度がとても重要で、粒度が荒すぎるとキューティクルの隙間に入れませんし、逆に細かすぎると髪の隙間に定着できずに流れ落ちてしまいます。最近では定着力や染まりを高めるための技術も上がってきており満足度の高い商品も増えています。
1ルプルプ ヘアカラートリートメント大人カラーが充実の人気商品
価格(税別) | 送料 | 内容量 | 月間コスト | 色持ち |
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1,980円 | 500円 | 200g (約7回) | 1,286円 | 9日間 |
2利尻ヘアカラートリートメント違和感のない自然な色味
価格(税別) | 送料 | 内容量 | 月間コスト | 色持ち |
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2,000円 | 500円 | 200g (約7回) | 1,389円 | 8日間 |
3マイナチュレ カラートリートメント人気女性用育毛剤ブランドによる渾身の製品
価格(税別) | 送料 | 内容量 | 月間コスト | 色持ち |
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3,000円 | 0円 | 200g (約6回) | 2,414円 | 7日間 |