最近、何となく髪が寂しくなってきたような…そんなことってありますよね。
髪のボリュームを決めるのは、髪の量や太さ、ハリやコシです。
髪が減ってきたり細くなってきたりした場合はもちろん、髪に元気がなくなってしっかり立ち上がらなくなると、髪のボリュームがダウンしてしまうのです。
そこで、今回はそんな髪にハリやコシを取り戻すための頭皮用化粧水について、解説します。
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このページの目次
頭皮は想像以上にダメージを受けています
頭皮は髪に覆われているため、自分の頭皮がどれほどダメージを受けているか気づきにくいものです。
また、頭皮は他の部分の皮膚に比べると感度が悪いといわれ、多少のダメージではかゆみや痛みが伝わらないのです。
そのため、感じた時には頭皮がかなり弱っている可能性があります。
頭皮のダメージの原因には、このようなものがあります。
①紫外線
頭部が浴びる紫外線は顔の3倍以上といわれ、しかも1年中ですから、よほどしっかりケアをしないと非常に老化が早いのです。
紫外線にはUVAとUVBがあり、到達する皮膚の部分が違います。
UVAは真皮層まで届いて、コラーゲンやエラスチンなど頭皮の弾力性や柔軟性、伸縮性を保つ成分を破壊してしまいます。
またUVBは表皮部分の天然保湿因子やセラミドを破壊するので、頭皮が乾燥してしまうのです。
②シャンプーの刺激
女性の場合、20代までは皮脂分泌量が多めなので、毎日シャンプーしても特に問題は起こらないかもしれません。
しかし30代になると皮脂が減ってくるため、特に洗浄力や脱脂力が強いシャンプーを毎日使っていると、頭皮や髪が乾燥してしまいます。
また、皮膚バリアを失った頭皮や髪は紫外線の影響を直接受けてしまうため、頭皮がどんどんダメージを受けてしまうのです。
③ドライヤーの熱による刺激
ドライヤーを使用していて、思わず「熱い!」と感じたことはありませんか?
ドライヤーの熱は100℃以上になるため、その熱風が当たると頭皮の水分はどんどん蒸発してしまいます。
また、髪や頭皮のケラチンタンパク質は60℃前後から変質するので、長時間使用していればいるほど髪にも頭皮にも悪い影響を与えてしまうのです。
④頭皮の栄養不足
髪は生命維持には関係していない部分です。
そのため、ダイエットや偏食などで摂取する栄養が不足すると、身体は頭皮にまで栄養を送らなくなります。
また、女性に多い末端冷え性は、血液を身体の中心に集めて内臓の冷えを防ごうとした結果です。
身体の冷えは筋肉量が少ないことに大きな原因があり、女性はどうしても頭部が冷えやすくなっており、栄養が不足して髪に悪影響を及ぼすのです。
⑤髪の量や太さの違いによるダメージ
その他、髪の量や太さが頭皮にダメージを与える原因となることもあります。
髪の毛が少ない、細いという場合、どうしても紫外線が届きやすくなりますし、地肌が空気に触れやすくなります。
すると、特に冬は頭皮が乾燥しやすくなってしまいます。
また、髪が多い、太いという場合、乾燥はしにくいものの蒸れやすくなります。
頭部部分の湿度が上がると雑菌が繁殖しやすくなりますし、毛穴が開きがちで皮脂が多く分泌されてしまい、それが雑菌のエサとなってさらに増殖してしまうのです。
頭皮環境の悪化が様々な髪や頭皮トラブルを招く
頭皮環境が悪化すると、様々な髪・頭皮トラブルが起こります。
それぞれの原因によって起こるトラブルには、以下のようなものがあります。
紫外線による髪のボリュームやハリ・コシの低下
例えば紫外線の場合、UVAによって頭皮がたるみ、毛穴が広がって髪の根元がしっかり立ち上がらなくなるため、髪のボリュームがなくなってきます。
また、真皮層にある毛穴奥の毛母細胞やメラノサイト細胞のDNAを損傷するため、髪が細くなったり抜けたり、白髪になりやすくなったりするのです。
また、UVBは表皮部分の天然保湿因子やセラミドを破壊するので、頭皮が乾燥し乾性フケやかゆみの原因となります。
頭皮が乾燥するとその下にある毛細血管が圧迫され、血行不良となって髪に栄養が届かなくなり、ハリやコシの元となるケラチンタンパク質が不足してしまいます。
その結果、頭皮が痩せて髪質が悪くなり、髪のボリュームがなくなってしまうのです。
そのまま放置していると、枝毛や切れ毛が起こり、さらには抜け毛や白髪が増える原因となってしまいます。
シャンプーのし過ぎや強すぎる成分による乾燥
洗浄力や脱脂力が強すぎるシャンプーで皮脂が一度取り除かれてしまうと、元に戻るまでに半日程度かかるといわれています。
しかも、いくら分泌しても取り去られてしまうことが繰り返されると、頭皮は皮脂を不要なものと判断し、段々作らなくなってしまいます。
その結果紫外線などの影響を強く受け、髪にハリやコシ、ツヤがなくなったり、細くなって髪のボリュームがダウンしたりしてしまうのです。
また、仕事に行く前の朝シャンが日課の人は、頭皮にほとんど皮脂がない状態で外出することになるため、頭皮へのダメージはさらに大きくなります。
皮脂の過剰分泌による雑菌の繁殖
また、紫外線やシャンプー、ドライヤーの熱などによって頭皮が乾燥し皮膚バリアが失われると、頭皮を保護しようとして皮脂腺から皮脂が過剰に分泌されることがあります。
この皮脂が雑菌を繁殖させる原因となり、かゆみや脂性フケの原因となるのです。
さらには皮脂が紫外線を浴びて酸化し、細胞の中まで浸透してDNAを損傷させてしまいます。
新陳代謝低下による頭皮の老化
髪の毛を育てるには、頭皮の新陳代謝が常に正常に行なわれていなくてはいけません。
肌のターンオーバーは約28日周期といわれていますが、実はこれは20代の場合。
30代になると約40日、40代は約2ヶ月、50代は2ヶ月半、60代になると3ヶ月以上かかるのです。
髪の毛は毛母細胞が新陳代謝を繰り返すことで伸びていきます。
また、髪の色を作るメラノサイト細胞も、どんどん細胞分裂することで髪色を一定に保っています。
そのため、加齢によって細胞のターンオーバーサイクルが遅くなると、髪が伸びなくなったり、ハリやコシがなくなりボリューム不足になったり、白髪が増えたりしてしまうのです。
さらに、頭皮の乾燥も悪化します。
頭皮のうるおいを守るのは保湿・保水成分のセラミドや天然保湿因子ですが、これらは新陳代謝の際に生成されます。
そのため、細胞のターンオーバーサイクルが遅くなればなるほど、乾性フケやかゆみの原因となってしまうのです。
なお、これは加齢によるものとは限りません。
若くても無防備に紫外線を浴びていると細胞のDNAが損傷され、新陳代謝機能がダメージを受けるため、様々な髪トラブルを引き起こすのです。
頭皮ケアを始めよう~頭皮用化粧水の役割と効果
このように、頭皮は常に刺激にさらされています。
そのため、顔以上にケアしてあげないとハリやコシ、ツヤがなくなって髪のボリュームがダウンし、年齢以上に老けた印象になってしまいます。
髪に悩みがある人はもちろん、そうでない人もできるだけ早く頭皮ケアを始めましょう。
頭皮ケアとして代表的なものには、「化粧水」「美容液」「育毛剤」があります。
このうち化粧水と美容液は「化粧品区分」が多いのですが、「医薬部外品」もあります。
女性用育毛剤は「医薬部外品」のみです。
名称は「ローション」「エッセンス」「セラム」「トニック」「化粧水」「美容液」など様々で、明確にカテゴライズされてはいませんし、目的も期待できる効果も似ています。
ここでは、その中でも頭皮用化粧水や美容液として販売されているものを中心に、役割や効果を解説しましょう。
①保湿
前述したように、頭皮は様々な刺激によって非常に乾燥しやすくなっています。
一見べたついていても、その原因が乾燥から来ていることも多いのです。
そのため、女性用の頭皮用化粧水や美容液はどれも保湿をとても重視しており、顔用のものより長時間保湿効果が持続するようになっています。
フケやかゆみの改善効果が期待できます。
②紫外線抑制
直接紫外線を抑制する成分は配合されていませんが、頭皮が保湿されることで皮脂の分泌量も正常になり、皮膚バリアが作られるようになります。
すると髪や頭皮のダメージが抑えられるのです。
③新陳代謝促進
頭皮が充分うるおっていると、皮膚のターンオーバーが促進されます。
するとセラミドや天然保湿因子の分泌も増え、頭皮環境が良くなって細胞の生まれ変わりが促進され、生き生きとした健康な髪が生える助けとなります。
また、新陳代謝を促進する成分が配合されているものもあります。
④雑菌の繁殖抑制
上記のように頭皮には多くの雑菌がおり、ちょっとした刺激で増殖してかゆみや炎症、べたつき、薄毛、白髪などの原因となります。
頭皮用化粧品には雑菌や炎症を抑える天然成分などが配合されており、頭皮環境の悪化を防いでくれます。
⑤血行促進
血行を促進させる成分が配合されているものは、頭皮に栄養が届きやすくなり髪の成長を促進させる効果が期待できます。
なお、これらの作用がある成分には「有効成分」と呼ばれる、国で効果が認められたものがあります。
例えばセンブリエキスには、血行促進作用や抗炎症作用があることが確認されています。
しかし、こういった有効成分を明記できるのは、医薬部外品(薬用)か医薬品のみです。
化粧品にカテゴライズされている場合は、たとえ配合されていても「〇〇に有効」「効果がある」といった表現をすることは禁止されています。
また、化粧品カテゴリーの製品の場合、有効成分に似た効果が期待できる天然成分を配合していることが多いようです。
もちろん、カテゴリーが「化粧品」だからといって、「医薬部外品(薬用)」より劣るとはいえません。
医薬部外品に使用される成分のほうが効果が高い場合もありますが、副作用が出る危険性も考えなくてはいけません。
そのため、実際に使用し、自分に合っているかどうかチェックすることが大切です。
自分に合う頭皮用化粧水の選び方と上手な使い方
頭皮用化粧水や美容液を一つずつチェックするなんてできない…そんな場合は、最低限こんな目安で選びましょう。
①保湿成分がたっぷり入っているか
前述したように、女性の髪のボリュームやハリ・コシ不足の原因の大半は乾燥によるものです。
頭皮用化粧水や美容液を選ぶ際には、保湿に重点を置いたものであるか確認しましょう。
成分としては、このようなものがあります。
・クララエキス
・酵母エキス
・コラーゲン
・昆布エキス
・サクラ葉エキス
・セラミド
・ダイズエキス
・フユボダイジュ花エキス
・ヒオウギエキス
・ボタンエキス
・ホホバオイル
・各種アミノ酸 など
②頭皮の悩みに合っているか
ハリやコシ、髪のボリューム不足以外に何か悩みはありませんか?
例えばフケが出る場合、細かい乾性フケが大きめの脂性フケかによって、合う成分は違います。
フケのサイズが大きくべたついている場合は、皮脂分泌を調整する成分が配合されているものが良いでしょう。
・シャクヤクエキス など
また、痒みがひどい時には炎症作用や抗菌・殺菌作用のある成分が入っているものがお勧めです。
・カミツレエキス
・セイヨウキズタエキス
・ヒノキチオール
・ビワ葉エキス
・マツエキス など
・アロエベラ葉エキス
・オランダガラシエキス
・グリチルリチン酸
・トウキエキス
・ドクダミエキス
・ヒノキチオール など
さらに、髪のボリュームダウンが激しい場合は、頭皮の新陳代謝を助けるといわれる成分もお勧めです。
・スクワラン
・白金
・ヒキオコシエキス など
③頭皮の状態に合っているか
女性の肌はデリケートですし、生理などで肌の状態はしょっちゅう変わります。
特に元々敏感肌の人は、できるだけ無添加のものを選びましょう。
アレルギーテスト済みのものならさらに安心ですね。
また、頭皮用化粧水や美容液の中には返金保証などがある商品もありますから、不安な人はそういったものを選ぶのも一つの方法ですね。
④使用感はどうか
商品によって、ノズルタイプやスプレータイプ、手に取って使用するものなどがあります。
また、とろみのあるテクスチャのものもあれば、さらっとしたものもあります。
油分が多いものやべとつきが少ないもの、スーッとするアルコールやメンソールが多めに配合されているもの、発泡するものなど、様々です。
さらに、無香料のものもあればアロマオイル配合のものもありますから、口コミなども参考にしながら選ぶようにしましょう。
なお、使用方法ですが、商品の説明に従って使うようにしましょう。
「化粧品」の場合、効果があるような表記ができないため、「効果的な使い方」というものはないことになっており、「気になった時にいつでも」といった表記が多いようです。
とはいうものの、顔と同様きれいな状態で使用するのがおすすめです。
シャンプー後、タオルドライした清潔な頭皮にまんべんなく塗り、指で全体になじませるようにします。
その後で頭皮マッサージを行なうと、より浸透しやすくなります。
適切な予防対策が髪の毛の将来を大きく左右する
髪の毛の悩みは、ある日突然起こるものではありません。
しかし、何となく痒い、フケが出るといったことならわかりやすいものの、ハリやコシ、髪のボリュームなどは徐々に変化していきますから、気づきにくいですよね。
しかも、パーマやコテの使用である程度ボリュームを出すことができますから、ますます発見が遅れてしまうのです。
しかし、「最近ブラッシングの時髪が多く抜ける」「シャンプーすると排水口が詰まりやすくなる」「抜け毛が以前より細く短くなってきた」といった現象が起きたら、髪トラブルが本格化する前兆です。
そんな時には頭皮用化粧水や美容液を使い、丁寧に頭皮マッサージをして血行を促進し、頭皮にうるおいと栄養を与えて、健やかな頭皮環境を作るようにしましょう。
カラートリートメントは、髪や頭皮にやさしい染料を使いますが、この染料の粒度がとても重要で、粒度が荒すぎるとキューティクルの隙間に入れませんし、逆に細かすぎると髪の隙間に定着できずに流れ落ちてしまいます。最近では定着力や染まりを高めるための技術も上がってきており満足度の高い商品も増えています。
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